令和6年度 学長と学生の懇談会を実施
6月26日、新浪体育において、「学長と学生の懇談会」を実施しました。
この懇談会は、学長や教職員と学生が直接対話し、大学運営に生かすことを目的として毎年実施しています。例年は大きな教室で開催していますが、今回は少人数でのより深い対話を志向し、初めて新浪体育図書館本館内のサザコーヒー茨城大学ライブラリーカフェ店で実施しました。懇談を始めるにあたり、太田寛行学長は、「教室の中にいると先生と学生の関係になってしまうが、ここでは友達になれるのではないか」と述べ、学生たちの緊張感を和らげました。
今回の懇談会のテーマは、「学生が考える『学修者本位の教育(大学)』とは?」。茨城大学では、独自の教育の質保証の取組みをベースに、学生が参画する学修者本位の教育のあり方を追究しています。今年4月からは「スチューデントサクセス」というコンセプトを掲げ、学生の「なりたい自分になる」を中心に据えた教育?学生支援の体制を整備していることから、これらの取組みについて学生たちと率直な意見交換を行うべく、このテーマが設定されました。
今回懇談会に出席したのは、大学内外で様々な活動に関わっている学生たちや、iOP(internship Off-campus Program)等での成果について後輩学生たちへ伝える活動をしている学生たちです。ファシリテーターを務めた宮﨑尚子スチューデントサクセスセンターライフサポート室長から、実際に参画している立場を踏まえた考えや意見について聞かれると、学生からは、「iOP-AWARDで成果発表できるのは3年生だけだが、他の学年でも主体的な活動をしている人がいる。全学年を対象に成果発表の機会が設けられると、頑張りを見てくれる人がいることを実感でき、学修者本位の教育につながっていくのではないか。」や「やりたいことがあって大学に入った学生もいるが、自分がやりたいことが分からない学生もいる。外部から刺激を受けながらやりたいことを探せる場があると良いのでは」といった考えが述べられました。
また、「学生同士の繋がりを作れると良いのでは」という意見が出てくると、地域未来共創学環の1年生が「学環の学生が使用できるラウンジにはいつも多くの学生が滞在していて、良い繋がりの場になっている」と紹介。すると、「対面だけではなくオンラインでも学生同士が繋がれるような掲示板があると良いのでは」など他にも次々とアイディアが出てきました。
さらに、「学生が希望したことに対して、大学が先回りして応えてしまう現状では、学生にとってありがたみを感じづらい。学生が希望したものは、学生自身に実現の計画を立てさせ、大学は資材の提供といった『応援』として関わってもらった方が良いのでは」という意見もありました。それに対して、太田学長は「そういった学生の取り組みを組織化できないか」と応じ、学修者本位の教育の実質化に対する期待をにじませました。
閉会の挨拶にて、太田学長は、「『学長と学生の懇談会』と題していたが、『学生中心の語る会』というべきかもしれない。今回は学生が意見交換する場に私たち教職員が同席した雰囲気で、とてもよかった」と述べ、会を締めました。